極小曲面入門 2019年 03 月号 [雑誌]: 数理科学 別冊
極小曲面入門 2019年 03 月号 [雑誌]: 数理科学 別冊
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内容紹介 「極小曲面論入門」
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極小曲面論の素敵な入門書がサイエンス社のSGCライブラリの一冊として出版された。この分野を学ばれたことがある方は、曲面の面積の変分公式に平均曲率やヤコビ場が現れ、曲面の等温座標系の存在から複素解析学と深く関連することをご存じだろう。本書では、曲面論、複素解析学、およびリーマン幾何学の基礎知識が前提とされている【重要な結果が証明なしに提示され、その後の議論に使用される場面がかなりある】。本書は全4章からなるが、最終章は本書を読む際に役立つ結果をまとめた「補遺」であるので、その前の三つの章が本論といえる。第1章では、n+1次元ユークリッド空間R^n+1にはめ込まれた超曲面M(f: M→R^n+1ははめ込み)の基礎が解説されている。超曲面の体積の「第2変分公式」の導出が詳述されているのが特徴的な所である【曲面(即ちn=2)の場合、小磯憲史『変分問題』定理5.4.6で叙述されている良く知られた公式である】。グラフで表示される極小(超)曲面は平面に限るかという「ベルンシュタインの問題」のn=2の場合の肯定的解決につき、ニッチェによる素敵な証明が紹介されている【この証明が増田久弥『非線型楕円型方程式』で紹介されていることをご存知の方も少なくないだろう】。この章の終わりに、古典的な極小曲面の例として、回転面、線織面、移動曲面となる極小曲面が特定されている。第2章では、極小曲面の「エンネパー-ワイエルシュトラスの表現公式」に関わる基本事項が詳述されている。先ず、曲面をR^3への「共形はめ込み」と見做すことで、複素構造(複素座標z)を導入し、等温座標系での第1基本形式(I=gdzdz-)の係数g、平均曲率H、ホップ微分(Q=q(dz)^2)の係数qの三つの関数が「ガウス-コダッチ方程式」を満たし、この条件が共形はめ込みf:M→R^3が存在するための十分条件でもあることが示される【この方程式の導出が難しいと感じる方は、例えば井ノ口順一『曲面と可積分系』の2.6~2.7を参照されると良いと思う】。また、単連結な2次元リーマン多様体がR^3の極小曲面として実現できるための条件(ガウス曲率をKとし、Iを√(-K)倍した計量が平坦であること)を与える「リッチの定理」が証明されている。次に、共形はめ込みf:M→R^3のfに沿う単位法ベクトル場と立体射影の合成から定義される「ガウス写像」Gと「fの高さ微分」φ3を用いて、Mが単連結ならば共形はめ込みが線積分で表現でき、(適当な条件のもと)逆も成立するという素晴らしい結果(定理2.15)が述べられている。平均曲率Hがゼロでなければφ3はGとHで表現できるので、この結果からガウス写像Gと平均曲率Hで曲面を表す「剱持の表現公式」が得られ、平均曲率が恒等的にゼロの場合にも「エンネパー-ワイエルシュトラスの表現公式」が得られることが示されており興味深い。最後に、ワイエルシュトラスデータ(G, φ3)から定まる単連結な極小曲面と等長的な極小曲面は随伴族に含まれるという「シュワルツの定理」が示され、極小曲面の周期問題につきシャーク曲面やシュワルツ曲面から得られる興味深い古典的な結果が紹介されている。第3章では、エンネパー-ワイエルシュトラスの表現公式に関わる発展的な話題が紹介されている。先ず、完備極小曲面のガウス写像の除外値に関する「藤本の定理」(除外値の数は高々4であるという最良の結果)と全曲率が有限な完備極小曲面ではこの除外値の数は3以下である(即ち、2あるいは3である)という「オッサーマンの定理」が証明されている。これらの定理の証明が邦書の成書で初めて述べられており、とても有益である。次に、完備かつ有限全曲率で「埋め込まれた極小曲面」である「コスタ-ホフマン-ミークスの極小曲面」(任意の自然数kを種数とし、3つのエンドを持つ)の構成方法が紹介されている。この極小曲面を与えるワイエルシュトラスデータ(G=c/w, φ3=dz/(z^2-1))に対し、「その周期がR^3のゼロベクトルとなるようにガウス写像Gの実定数cを種数kから一意的に決定できる」ことがキーポイントであることが読み取れると思う。極小曲面は平均曲率一定曲面(CMC曲面)の特殊な部分族であるから、CMC曲面の知識があれば理解は更に深まる筈である。上述した小磯憲史『変分問題』、井ノ口順一『曲面と可積分系』、また剱持勝衛『曲面論講義』、などの書が本書と相互に補完する優れたテキストとして薦められると思う。
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